ファンタシースターオンライン2 RMT北米時間2013年8月1日,AMD製GPUおよびAPU向けグラフィックスドライバの公式最新β版となる「Catalyst 13.8 Beta」が公開になった。
リリースを受けた紹介記事内でも指摘したとおり,今回のリリースは,NVIDIAの掲げた疑義に対する回答という色合いが濃い。簡単にいえば,NVIDIAが暗に「RadeonのCrossFire環境では,フレーム表示に異常があるのではないか」というツッコミに対し,6月上旬の「Catalyst 13.6 Beta2」リリース後,約2か月かけて対策してきた結果が,今回の13.8 Betaドライバというわけだ。
NVIDIAが指摘する表示異常というのは,4Gamerでも先に掲載したテスト記事で確認できているが(関連記事),Catalyst 13.8 BetaにおけるAMDの対策というのは一体何なのか。調査してみたので,その結果をお伝えしてみたい。
AMDはCatalyst 13.8 Betaで何を修正したのか
テストに先立って,AMDがこの2か月で行ったことを,いま分かっている範囲でまとめておこう。
前提となる話をしておくと,XAOC RMT,そもそもの発端は,NVIDIAがGPUやドライバの開発にあたって実際に社内で使用しているというツール「Frame Capture Analysis Tool」(以下,FCAT)にある。
FCATのテストレポートより,FCATシステムの概要
PSO2 RMT「FCATとは何か」という話は,FCATそのもののテストを行った記事に詳しいので,ぜひそちらを参照してもらえればと思うが,簡単におさらいしておくと,これは,グラフィクスカードからのディスプレイ出力を,高速なキャプチャシステムで動画として保存し,その動画を分析することで,ディスプレイには出力されていないフレーム(=ドロップしたフレーム)や,ディスプレイに 20ライン以下の高さでしか表示されないフレーム(=不完全なフレーム)を検出するツール一式だ。
そのFCATを用いると,AMD製GPUの場合,とくにCrossFire環境で,ドロップしたフレームや不完全なフレームレートが多発するケースがあった。そこでAMDは,NVIDIAからの指摘を真正面から受け止め,Catalyst 13.8 Betaで,表示異常を抑えるべく,改善を図ってきたのである。
Catalyst Control Centerの「3Dアプリケーション設定」以下に,「Frame Pacing」の項目が追加された。CrossFire環境でのみ表示され,規定は「オン」となる
どのように抑えたのか,AMDはざっくりとしか述べていないのだが,Catalyst 13.8 Betaのリリースノートによれば,CrossFireを構成する各GPUがレンダリングするフレームを,規則正しく表示されるようにしたのだそうだ。 AMDはこの機能を「Frame Pacing」(フレームペーシング)としてドライバユーティリティソフト「Catalyst Control Center」に追加し,標準で有効化してきている。
裏を返せば,Catalyst 13.6 Beta2以前では,この「各GPUがレンダリングするフレームを規則正しく表示する」機能がなかったわけだRMT。
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