ゲームパブリッシャのBattlefrontは,2009年4月にリリースされたストラテジー,の拡張パック第1弾として,ロシアの1C Companyが制作する「Theatre of War 2 CENTAURO」を。こうしたストラテジーゲームでは珍しいことに,北アフリカに展開したイタリア軍をフィーチャーしている。どれくらいいるのかはよく分からないが,イタリア軍ファンには垂涎のタイトルだろう。 この拡張パックでは,DarkBlood RMT,1942年12月から1943年5月にわたって北アフリカを転戦したイタリア第131機甲師団「CENTAURO」に属する部隊を指揮し,リビアのEl AgeylaやチュニジアのCape Bonなどで実際に行われた戦闘など,10種類のキャンペーンミッションをプレイできる。 登場するのは,主力戦車のCarro Armato M13/40や,Autoblinda AB 40装甲車などのほか,75ミリ榴弾砲を搭載し「イタリア軍最強」といわれたSemovente M40など,イタリアのWW II AFVとPCのストラテジーゲームが好きという人にはウットリするようなラインナップだ。 第二次大戦ものといえば,連合軍かドイツ軍を主役とするものがほとんどで,これまであまり陽が当たらなかったイタリア軍をフィーチャーした本作は異色。というのも,ぶっちゃけた話イタリア軍は「弱い」というイメージが強いからだ。 デズモンド?ヤング氏が1950年に上梓した「ロンメル将軍」などを読むと,北アフリカ戦線のイタリア軍に関するユーモラスなエピソードがたくさん出てくる。イギリス軍が「イタリア軍捕虜10名を返すから,ドイツ軍捕虜を一人送れ」とドイツ軍に申し入れたのは本当なんだろうか? もっとも,戦争に強いか弱いかは当然ながらその国の価値とはあまり関係なく,むしろ当時のイタリアは民度が高く,ファシスト政権の北アフリカ侵攻にイタリア国民が納得していなかったというのも兵士達の厭戦気分の背景にあったようだ。また,弱い印象を持たれがちなイタリア軍だが,スターリングラード攻防戦ではソ連軍に対して粘り強い抵抗を見せている。 というわけで,史実にこだわる1C Companyが制作しているだけあって,「イタリア軍? ウフフ」というイロモノではなく,十分に歯ごたえのある拡張パックに仕上がっているはずだ。ストラテジーゲーマーとしては,イタリア軍でイギリス軍を撃破するという非常に難しい歴史の“if”に挑戦できることになるだろう。 発売は2009年後半が予定されており,ダウンロードまたは直販のみで販売される。価格は25ドル。なお本作をプレイするには本編であるTheatre of War 2 Afrika 1943が必要となるので,その点は注意が必要だ。 ちなみに,のにTheatre of War 2 Africa 1943の体験版を掲載しているので,よかったらどうぞ,戦国IXA RMT。
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